×心情×交錯×




 その目の先には誰がいる?
 その機械の先では誰とつながっている?
 今さら確信を持ってしまったこの感情。



 …………さて、どうするか。





* * * * *





「いい声してんじゃん」
「それはどうも」



 声を張り上げて、伝えられない想いを空間へ紡ぐ。
 これは、愛を歌った歌ではないが。



「なに、音楽とかやってんの?」
「かじってる程度」



 同じ空の下にいるお前に届けばと。
 想いだけでも届けばと。



「俺、今次のパーティの招待状配ってんだわ」
「へぇ」



 前に歌ったこの歌を。
 覚えていないかもしれないけれど。



「お前にもやる」
「あ?」



 あの穏やかなひとときが今はただ−−−
 −−−懐かしい。



「俺のパーティにくる資格あるからな」
「なんだそれ」



 今もこの先でつながっている?
 それを確認することすら恐怖に思う。



「まぁ、参加は任意だけどな。来いよ、いいこと、用意しといてやるから」
「……おい! ちょっと待てよっ!!」



 これだけはお前のために。
 お前だけのために歌う。



「カミサマの命令だ」
「……マジかよ……」



 想いを音にのせて。声にのせて。
 届くように。





 そして、今度はお前の前で−−−。



end





DTO(以下、先生)がどうしてポップンパーティに招待されたかの話。
会話と間の2行ずつの語りはつながっていません。

2004/01/12